帰宅した旦那さんのスーツには1日働いた疲れが見えますね。
学生服なんかも同じでしわしわになってしまいます。
「家族の身なりは本人だけでなく、その後ろに存在する自分の価値も左右する」と言ったら大袈裟ですが、やっぱりパリっとしたものを着て出かけて欲しいところ。
キリっとするからスーツはカッコいいのであって、しわしわヨレヨレでは仕事も任せてもらえないでしょう。
スーツのしわはアイロンで伸ばします。
立体的なスーツにきれいにかけるコツをご紹介しましょう。
しわしわのスーツを元に戻すアイロンのかけ方
出来ればクリーニングに出した後のような仕上がりを目指してアイロンをかけたいですね。
スーツのしわは着用によるヨレが主になります。
着ていた人の体型によって癖になっている部分もあるでしょう。
スーツのアイロンがけにはまず3つのポイントがあります。
- 設定温度・・・生地の素材別に温度を変えます。適正温度でかけましょう。
- 必要アイテム・・・ただアイロンをかけるのではなく効果的なアイテムを活用します。
- かけ方・・・強すぎても弱すぎてもパリっとした仕上がりにはなりません。
以上を踏まえてアイロンをかけていきます。
必要なもの
アイロンがけには必須アイテムがあります。
アイロンとアイロン台は言うまでもありませんね。
高熱でプレスしてしわを伸ばしますから、少なからず衣類には負担が掛かります。
ちょっと気を抜くとアイロンの跡が残るほど焦がしてしまうこともあるでしょう。
家事の中でもうっかりミスの上位にランキングしています。
しわを伸ばす時にはスチームを使いましょう。
熱だけでなく水蒸気を利用した方が無理なくしわが伸びていきます。
アイロンにスチーム機能が付いていれば問題ありませんが、無い場合は霧吹きが必要です。
アイロンをかける前と途中でも軽くスプレーをして湿らせながら熱を加えます。
そしてもう一つ。
当て布を用意しましょう。
当て布をすることで熱が分散でき、高温による生地へのダメージを防ぎます。
さらにスーツには化学繊維が使われているものも多いですから、そのままだと繊維の成分が溶け表面にテカりが出てしまいます。
洗濯表示を確認してアイロンマークの下に波線が描かれているか、文章により注意喚起がされている場合は当て布必須です。
当て布は特別なものを用意しなくても、綿100%のハンカチなどで十分です。
出来るだけ生地と色が薄い方が色落ち等のリスクもなく均等に熱が行き渡りますよ。
- アイロン
- アイロン台
- 霧吹き(スチーム機能がない場合)
- 当て布
ジャケットのアイロンがけ
アイロンは押し当てるのではなく、軽くなでるように使うのが基本です。
力を込める必要はありませんから、肩の力を抜いて火傷に十分注意してから始めましょう。
ジャケットのしわはよく動かす腕部分と生地にたるみが出やすい背中に多く出ます。
襟元や正面からの視線も意識して全体的にしわを伸ばしていきましょう。
順番としてはシワの多い順で袖→背中→正面→襟元がおすすめです。
肩・袖
袖は肩を片手で押さえて撫でるようにかけていきます。
肩のラインを崩さないように優しく滑らせましょう。
袖にバスタオルを丸めて入れ、腕を再現してアイロンをかけると楽ですよ。
毎回バスタオルを用意するのが手間な方には袖などの仕上げ専用のグッズも便利です。
背中
広い範囲にしわが付きやすい背中はアイロン台に覆いかぶせるようにして乗せ、襟元を押さえ上から下に撫でるようにかけます。
スチームや霧吹きを多めに使ってしっかりしわを伸ばしましょう。
正面
前見頃はポケットやボタンなど小物が集中していますから、ゆっくり丁寧にかけたいですね。
当て布をあてつつアイロンの先端を使ってこまかい部分のしわも伸ばします。
襟元
襟周りは襟を立て裏側からかけていきます。
ラペル部分も一度裏側からアイロンを軽くかけ、折り返して少し浮かせる位に優しく当てるとふんわりと上品な仕上がりになりますよ。
スラックスのアイロンがけ
スラックスは腰回りからスタートします。
折り目もここでキッチリつけておきましょう。
腰回り
アイロン台にスラックスを履かせて前と後ろが重ならないようにします。
後ろ側にはポケットやボタン、前側にはファスナーがありますから注意してかけましょう。
腰から裾
腰から裾にかけて脚が入る部分は折り目を意識します。
折り目がわからなくなってしまった場合は縫い目を重ねると良いでしょう。
ヨレて折り目がズレないように注意しながら、腰から裾に伸ばすようにかけていきます。
裾周り
裾までシャキっとしているとシルエットがきれいです。
裾は裏側からもアイロンをあて、立体感を作っておきましょう。
スーツの生地に合わせてアイロンの温度設定をする
アイロンの温度はスーツの生地によって違います。
洗濯表示のタグを確認しても良いですが、素材ごとに覚えておくと色々なシーンで役に立ちますよ。
強すぎても弱すぎても思い通りの仕上がりになりませんから、設定温度を確認しましょう。
素材 | 設定温度 |
綿・麻 | 180~200℃ |
ナイロン・アクリル | 100~120℃ |
ウール | 140~160℃ |
洗濯表示は2016年12月から変更されています。
ドットの数が多いほど温度設定が高くなりますから、アイロンの温度調節機能と照らし合わせてみましょう。
普段から出来るスーツをしわしわにしないための対策
日頃のケアでスーツをしわしわにしない対策ができます。
着る頻度が高いほど繊維もくたびれてしまいますから、大切に扱いましょう。
一着新調するにしてもスーツは高額ですから、よほど劣化しない限りは長く着続けたいですね。
ブラッシングをする
1日着ていたスーツには塵やホコリが付着しています。
衣類用のブラシでしっかり払い落しましょう。
ブラッシングはホコリを払うと同時に繊維を整える効果がありますから、自然と元の真っ直ぐな状態に戻ろうとする働きを促します。
1日着たら2日休ませる
毎日同じスーツを着続けると付いたしわも癖になります。
1日着たら2日は休ませるようにしたいですね。
となると手持ちのスーツの数も気になりますが、スーツ着用必須の社会人であれば5着ほどあれば余裕でしょうか。
あまり着る機会がない人でも1着では心もとないかもしれません。
スーツを傷めないためにも数着はクローゼットにあると安心です。
ジャケットとスラックスを別々にかける
上下セットだからと同じハンガーにまとめてかけている方も多いかもしれませんが、ジャケットとスラックスは別々のハンガーにかけましょう。
ジャケットは型崩れ予防のために厚みのあるハンガーにかけるのがおすすめです。
スラックスは裾が挟めるタイプを使うと重みでしわが伸びますよ。
着用後はしばらく風通しの良い場所に干して、湿気を飛ばしてからクローゼットにしまいましょう。
すぐにしまうとクローゼットに湿気を持ち込むことになり、カビや臭いの原因となってしまいます。
霧吹きスプレーをかけておく
気になる部分を霧吹きスプレーで湿らせて、手で軽く押さえておくと乾いた時にしわが伸びています。
冷たい水では蒸発するまでに時間がかかりますからぬるま湯を使いましょう。
臭いが気になる場合は除菌消臭効果のある市販のしわ取りスプレーを使うのもおすすめです。
スプレーで湿らせた後は必ず風通しの良いところでしっかり乾燥させましょう。
ハンディタイプのスチームアイロンがあればアイロン台を使わなくても簡単にきれいになりますね。
まとめ
スーツのしわはアイロンで伸ばしますが、単に熱だけでなくスチームの力が大きいと言えます。
毎日アイロンをかけるのは手間に感じますが、ある程度は簡単なケアだけで乗り切れるはずです。
脱いだ後のケアで状態も確認できますから、アイロン掛けやクリーニングに出すタイミングを見極めましょう。
当て布は素材に関係なく使った方がスーツへのダメージが軽減できます。
優しく丁寧なアイロンがけを心掛けましょう。
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