年齢やホルモンバランスにもよりますが、早いママでは産後3か月ほどで、生理が再開することがあります。

生理が再開したと思ったら、産前より出血量が多くてびっくり!
というママも多く、育児で忙しいなか産後の出血量の増えた生理に、うまく処置が追いつかず悩むことがあります。
- 産後の生理出血量は妊娠前より増えることがある
- 産後1年くらいは経過を見てもよい
- 出血量が気になる時は病院を受診する
この記事では、産後の生理で悩んでいるママに、出血量が多いときの対処法について紹介します。
産後の生理出血量は妊娠前より増えることがある
生理が再開すると、2人目や3人目の出産を考えているママは一安心することでしょう。
しかし出産前にはそれほどでもなかったのに、生理痛が重くなったり、出血量が増えてしまうことがあります。
こうした変化が起こるのには理由があります。
- 出産を経て子宮が大きくなったため
- ホルモンバランスが変化したため
ここでは、産後の生理の出血量が増える原因について解説します。
出産を経て子宮が大きくなったため
妊娠したときから大きくなった子宮は、産後徐々に収縮を繰り返し、元の大きさに戻っていきます。
そして産後1~2カ月かけて元の大きさに近付いていきますが、完全に元通りというわけにはいきません。
産後半年以内では、妊娠前よりもママの子宮は15%も大きいままというデータもあります。
子宮が大きいままだと、以下のような理由で出血量が増えます。
- 子宮の大きさに比例して、子宮内膜の量も増え、生理の時に剥(は)がれ落ち、血液になって出る量も増える
- 子宮が大きいと骨盤周辺を圧迫し、生理の出血量が安定しないことがある
ホルモンバランスが変化したため
産後は女性のホルモンバランスが、ジェットコースターのように変化する時期です。
これらは出産を経てホルモンバランスが大きく変化することで起こります。
- 産後に母乳を作るために分泌されるホルモンは妊娠前とは違い、生理の周期や量が乱れる
- 生活リズムも赤ちゃん中心に変わることで、これまでなかったような生理の症状が出ることがある
産後でなくても、ストレスがたまったり寝不足が続くと、生理の周期が乱れたり、生理痛がひどくなることがありますよね。


出産後は、ほぼ休む暇もなく育児が始まり、ストレスがたまってホルモンバランスも激変するので、生理に変化が出るのも珍しくないのです。
産後1年くらいは経過を見てもよい
生理で出血量が増えると、「赤ちゃんを抱えているのに貧血になってしまわないか」など心配になりますよね。
しかし産後のホルモンバランスは、時間と共に徐々に元に戻っていくので、まずは様子を見てみましょう。
- 産後1年ほどは出血量が変化するもの
- 生理痛が重くなってしまうパターンもある
ここでは、産後の生理について様子見をしても大丈夫な期間について解説します。
産後1年ほどは出血量が変化するもの
産後は、ママが思っている以上に身体がダメージを受けているものです。




出産には富士山に登るほどの体力を消耗するといわれているうえ、子宮にも傷がつくので当然ですね。
そのため「産後1年は子宮を休めたほうが良い」と指導する産婦人科の先生もいいます。
子宮の収縮と共に生理の出血量も減っていくので、心配しすぎない方が良いかもしれませんね。
生理痛が重くなってしまうパターンもある




産前は生理痛にほとんど悩まされたことがなかったのに、産後は頭痛など、生理前~生理の時の不快な症状が重くなった
というママもいます。
また、睡眠不足など育児の疲れが生理不順や、出血量の増減の原因になったりもします。
特に産後の1カ月は、授乳の悩みもピークになる頃です。
産後1カ月はシャワーのみしか許可されないことも多く、身体が芯から温まらないことも珍しくありません。
また、生理の期間が8日以上続く「過長月経」になることもあります。
出血量が気になる時は病院を受診する
産後1年間ほどは、生理が産前と様子が変わってもホルモンバランスが乱れているのもあり、様子見をしても良いでしょう。
しかしあまりに出血量や以下のような点が気になるときは、病院を受診した方が安心かもしれません。
- めまいや立ちくらみ、不正出血を伴う場合
- 子宮筋腫やガンの可能性
めまいや立ちくらみ、不正出血を伴う場合
出血量が多いだけではなく、めまいや立ちくらみ、不正出血が見られる場合は注意が必要です。
- 生理前後や生理中に、めまいや立ちくらみがする
- 生理期間ではないのに、出血(不正出血)がある
- 生理の時に、レバー状の血の塊(かたまり)がでる
こんなケースでは子宮の収縮がうまくいっていなかったり、何らかの婦人科系の病気が隠れているかもしれません。
子宮筋腫やガンの可能性
- 子宮筋腫がある
- まれに、子宮体がんなどの婦人科系のガンの可能性がある
子宮筋腫は、30~40代の女性がかかる婦人科系の病気の中で一番多いものです。
成人女性の2~3割は筋腫があるともいわれています。
手術すべきかどうかは子宮筋腫の大きさや月経痛のひどさによります。
子宮筋腫があると子宮内膜の面積が広くなり、その分骨盤のなかの空間が圧迫され、出血量が増えることがあります。
子宮筋腫の治療は様子をみながら、基本的に薬で対処していくことになります。
また、子宮体がん(子宮の袋状になった部分に生じるがんのこと)は更年期以降の女性に多いとされています。
まとめ
再開すると身体が元に戻り回復したように感じ、嬉しい産後の生理。
しかしあまりに出血量が多いと、赤ちゃんのお世話に忙しいママにとっては、悩みの種になってしまうことがあります。


ホルモンバランスが整うまで気にしないのも大事ですが、めまいや立ちくらみなども伴うと、育児にも支障が出てきますよね。
心配な時は出産した病院の先生などに相談すると、安心して身体が落ち着いていくのを見守っていけるかもしれません。
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