誰でも子供を虐待しそうになる!?怒りが爆発してしまう前にできることとは?

妊娠&育児

テレビをつければ連日のように目にする、児童虐待のニュース。

親という立場にある人もそうでない人も、
「お腹を痛めて産んだ子供相手に、どうしてこんなひどいことができるんだろう」
と、同じ大人として強い憤(いきどお)りを感じるものです。

「そこまで怒る必要はなかったのに、子供を強く叱りつけてしまった」
と、冷静になったときに反省することは、親なら誰でも経験することです。

手をあげないまでも、児童虐待と聞くと、
「子供にイライラしてしまう気持ちは、すごくわかる気がする」
など、自分も何かのきっかけで暴力を振るってしまうことを想像するママ、パパも多いのではないでしょうか

児童虐待をしてしまった親が、周囲からは
「教育熱心で、子煩悩な人だった」
と評価されていたことも多く、虐待は決して他人事ではなく、どんな家庭にも起こりうることかもしれません

また、今現在子供に暴力や暴言を振るってしまい、
「どうしてやめられないんだろう…」
と、自分でも自分の心がわからず、悩んでいるかもしれません。

この記事では、どんな親にも訪れる、子供を虐待しそうになる時の心理状況や、児童虐待とは何か、どうすれば自分で怒りをコントロールできるのかなどをまとめてみました。

 

関連記事 子供が2歳頃の時期は、「魔のイヤイヤ期」と呼ばれているように、何かをしようと提案したり、させようとしても全てイヤイヤされ、ママのイライラがピークになってしまいます。

その後子供が成長した時にも活用できる、子供の主張にイライラしないポイントについてまとめた、以下の記事もおすすめです。

育児の難問「イヤイヤ期」を乗り越える|魔の2歳児を克服するコツ

 

 

自分の子供を虐待しそうな時

高齢出産も増え、不妊治療を経たりして待望の我が子に恵まれたとしても、夜泣きをしたり突然熱を出したりと、子育ては想像以上に大変で、参ってしまいそうになるものです。

誕生したときは可愛くて仕方なくても、いたずらをしたりわがままを言ったりするようになると、カッとなりつい手が出てしまいそうになり、ハッとすることも何度もあるでしょう。

「子供を虐待しそうなとき」「しつけと虐待の境目がわからないと感じた時」、どのように自分を見つめ直すと良いのでしょうか。

何事も完ぺき主義になっていませんか

全国の児童相談所(児相:じそう)が何らかの対応をした、児童虐待の年間の総数が初めて10万件を超えるなど、少子化にもかかわらず、児童虐待の発生件数は増加しています。

出典:好きで我が子を虐待する親はいない。

児童虐待とは、恋人や夫婦間で行われるDVや、企業などで起こるパワハラなどと同じように、自分より弱い立場へと向かう暴力、暴言です

どのようなタイプがこうした行動に出やすいかというと、他人が自分の思い通りに動かないと気が済まない、完ぺき主義の人が危ないと言えます。

真面目な人ほど、
「もっときちんと子供を導くことができるはず」
「これくらいで人に頼っていては、親として失格」
などと自分に厳しく、失敗を許したり、頑張りを評価するのが苦手なものです。

自分に厳しいということは、自分の子供に対しても同じような見方をしてしまいがちです。

子供のわがままがどうしても許せなくなったり、「同世代の周りの子達に後れを取ってはダメ」と焦り、自分のやりたいことも我慢して、ストレスをため込みながら子育てに没頭するケースも多いです。

その結果心に余裕がなくなり、
「子供のためには、時には叩いてでも言うことを聞かせなければ」
などと、自分の考えや言動を客観的に見れなくなってしまうのです。

 

今はインターネットで検索すると、様々な子育てに関する情報が散乱しています。

極論も多く、ネットから少しだけヒントを得るつもりだったのが、
「自分の子育ては間違っているのかも」
と、かえって不安をかきたてられたという経験はないでしょうか?

そうして、最初は「育児をきちんとしたい」と思っていた親でも、子供の泣き声を聞くとイライラが爆発し、怒鳴ってしまったり育児ノイローゼに陥ってしまうのです。

一人で頑張らず誰か身近な人を頼る

特に1人目の子供だと育児の勝手がわからず、手の抜き方を知らないため、一人で頑張りすぎて追い込まれるケースが多いです

中でもママが専業主婦で、パパが不規則な休みだったり、残業が多いお仕事だったりすると、ママひとりが育児に携(たずさ)わり悩んだりする、【ワンオペ育児】に陥りがちです。

さらに、女性の社会進出も目覚ましい現代日本では、専業主婦で育児していると、
「外で働かず楽してるんだから、家の中の家事や育児くらいは人に頼らず、一人でこなさないと」
という、周囲からの無言のプレッシャーも大きく、働き盛りの友達に育児の悩みも相談できないものです。

相談できたとしても、
「旦那さんが働いてくれてるんだから、育児に集中できるじゃん」
などと指摘され、プレッシャーを感じて自分で自分を追い込んでしまうこともあります。

また、昨今は高齢出産が増え、ママの周囲でも最低一人は、不妊治療に励んでいることでしょう。

そんな中、
「子宝に恵まれただけでも感謝すべき」
という風潮もあり、ますます育児の不安を抱え込み、一人で頑張ってしまうのです。

夫が多忙で育児のことで話す時間さえ持てないことも多く、誰か一人でも身近に、相談相手が欲しいところです。

この場合注意したいのは、ママやパパの両親を1番の相談相手にしてしまうことです

昔と今とでは育児への考えも違い、産婦人科の先生や助産師さんが推奨する育児方法や理論も、年々変わってきています。

おっぱいの出が悪かったり、ママの持病が遺伝する心配があることから、しぶしぶ粉ミルクに切り替えるというケースもあるのに、
「ママの母乳を飲ませてもらえないなんて、赤ちゃんがかわいそう」
「粉ミルクだと栄養が足りなくて、体が弱い子になってしまわないの?」
などと、悩みを訴えてもかえって、根拠のない育児論で不安をかきたてられることがあります

一番オススメなのは、子育て支援センターや保健センターなど、子供に関わる人たちに気軽に相談できる環境を作ることです。

夫が帰ってくるまでの間、追い込まれて不安や怒りが爆発しそうなときは、最寄りの子育てサロンや支援センターに足を運び、話を聞いてもらうのも良いでしょう。

また、保育園などでは園庭開放していて、開放中は子育て相談にも対応しているところも多いです。

ママ友に相談する、という方法もありますが、
人付き合いが苦手で、ママ友が作れない
と、かえって焦ってしまう時は、おすすめできません。

動画で説明されているように、子供ができると「ママ友」という言葉に敏感になるものです。

「友達を作らないと」と焦る反面、児童館に出かけてもすでにママ達のグループが出来上がっていることも多く、誰にも話しかけられず、かえってストレスをためてしまうこともあります。

その場合、ママ友が出来ない自分を責めるのではなく、
「一人でぽつんといるママに話しかけない、思いやりのないママ友たちなんて、自分には本当に必要?」
と、冷静になって自分に問い直すことも必要でしょう。

怒りが爆発する前に「深呼吸」

怒りの感情に振り回されるのは、以下の動画が紹介するように、健康にも悪影響です。

だからといって、何があっても、いつもニコニコして対処するのは、それはそれでストレスがたまってしまいますよね。

最近では「アンガーマネジメント」といって、怒りの感情をコントロールする心理トレーニングに注目が集まっています

アンガーマネジメントは職場でのパワハラや、学校でのいじめへの対策、予防に取り入れられています。

「着替えをすると言いながら、テレビを見ながらいつまでもダラダラしてて、ついカッとなって怒ってしまう」
など、子供など身近な人であればあるほど、自分の思い通りに動いてほしいという願望から、強く怒りを感じてしまうのです

しかし感情的になって怒りを爆発させると、親子関係が悪化したり、高血圧状態が続くと脳梗塞や心筋梗塞のリスクが上がり、健康も害してしまいます

日本アンガーマネジメント協会が提唱する、怒りのコントロール方法は以下の通りです。

  • 怒りを感じてから6秒待つ…怒りに任せた行動をしにくくなります。
  • 「今感じている怒りは、自分の中で何点だろう」と点数をつける…数字を思い浮かべている間は意識がそらせるので、少し時間が経ち冷静になります。
  • 怒りの点数の数値化を継続し、習慣にする…どんなことで自分が怒りやすいのかがわかり、怒ってしまった時に冷静に対処できるようになります。

怒りの感情を感じてから、数秒別のことに意識を向ける練習を重ねたり、深呼吸を繰り返すことで、脳に酸素が行き渡り、リラックス状態を生み出すことができるようになるかもしれません。

 

児童虐待とは

一口に児童虐待と言っても、その形態は様々です。

殴る、蹴るなどが一番多い気がしますが、
顔も可愛くないし、お前は何をやってもダメな子だな
などと子供の人格を傷つける、心理的虐待が最多だと言われています

虐待には他にも、どのような行為が該当するのでしょうか。

日常的に暴力を振るう

児童虐待には身体的虐待、心理的虐待、性的虐待、ネグレクト(育児放棄)という4種類があります

身体的虐待は、最も想像しやすいかもしれません。

殴る、蹴る、つねる、身体を縛る、煙草の火を押し付ける、家の中にいれず長期間締め出すなど、身体に関わる事なので、あざなどが残り発見もしやすいです。

一度暴力を振るうと、物理的な痛みを伴うため、子供はすぐ行動を改め、親も暴力に依存し日常的に振るってしまうケースも多いです

子供が負傷していたりして、児童虐待を受けていると思ったら、全ての人に相談機関に通告する義務があります。

また、子供を体罰で叱ったりしてしつけた場合、子供もまた暴力で問題を解決しようとするようになります。

力で親から考えを押し付けられたので、他の子供にも同じようにしてしまうのは当然です。

子供を良い子に育てるのは、手間と時間がかかるものです
とする、育児研究者の声もあります。

短期間でしつけの効果が出たように見える暴力に頼るのではなく、なぜいけないのかという理由を、きちんと説明してあげることが大切です。

暴言など言葉による脅し

近年、10万件を超えた虐待のうち、心理的虐待が約5万件と、殴るけるなどの暴力や、そのほかの虐待よりも多いことがわかっています。

「あんたなんか産まなければよかった」
などの強い言葉で子供の存在を拒否したり、無視を続けたり暴言を吐く、
「いうことを聞かなかったら、あんたをどこかに捨ててしまうよ」
など、言葉で脅す行為も、心理的虐待という虐待の一種です。

児童虐待の相談、通報件数は、以下のように都道府県でばらつきがあります。

  1. 最多が大阪府…年間約9万件
  2. 二番目に多いのが東京都…年間約4万5千件

東京より大阪の方が人口は半分ほどなのに、虐待件数が上回るのは、大阪では貧困層が増加していて、親たちが社会的に孤立しがちだからだとみる専門家もいます。

他にも以下のイラストのように、子供がいる前で両親が激しく喧嘩する様子を見せる、【面前DV】という虐待もあります。

出典:面前DV、子ども苦しむ 親同士の争いで心に傷

2004年に改正された児童虐待防止法で、面前DVも心理的虐待と認められました。

児童相談所に虐待を報告すべきとされる基準も、虐待を受けた子供ではなく、「虐待を受けたと思われる子供」に変更・緩和され、虐待から子供を守れるよう、国も乗り出しています。

ネグレクト

2011年、横浜市鶴見区で、子供を家に残して両親がパチンコに行っている間に、1歳の子供が脱水症状を起こして死亡するという痛ましい事件が起きました。

両親からするとほんの少しの時間でも、赤ちゃんや幼い子供からすると、お世話されず放置されるのは、文字通り死ぬほど長い時間だったことでしょう。

虐待といえば、殴る・蹴る、人格を否定するようなきつい言葉で怒鳴るなどを想像しますが、子供が病気をしてもかまってあげないなどの【ネグレクト】というものもあります

  • 食事を作らず、いつもお腹をすかせた状態で放置している
  • お風呂やシャワーをしてあげず、不衛生な状態でいさせる
  • 家の中を掃除せず、汚い環境の中でいさせ、病気をしても病院に診せない
  • 兄弟の世話を子供に任せきりにしている

ネグレクトを含む児童虐待が疑われるのは、以下のようなケースです。

  • 子供の虫歯が多かったり、耳垢が目立つ
  • 家の中や外から、大人の怒鳴り声や物を投げつける音が聞こえる
  • 子供の腕や足、顔に、あざや傷が絶えない

ただ、自分の子供にこのような虐待を与えようと思って、出産する親はいません。

子供が言うことを聞かなかったりして、
「子供を愛せないのは、私だけ?」
と悩んで抱え込んでしまう前に、心の内を相談できる人や場所が必要です。

人に相談すると、
「私もそうだったよ」
などと共感されたりして、自分が思っているほど親として失格なわけではないと知り、理想の家庭や親の愛などは存在しないとわかり、肩の力が抜けることでしょう。

「相談したくても、ママ友ができない」
と、ママ友作りにこだわらないのも大切です。

地域の子育てサポートに従事している子育ての先輩など、誰でもいいので、そうした相手をみつけるために家を出てみることが、まずは虐待を防ぐ第一歩になるでしょう。

まとめ

児童虐待に関するニュースが増えたことで、
「自分はこうなる前に、人に相談しよう」
と、我が身を振り返るきっかけになることがあります。

また、近所で虐待されてそうな子供をみかけても、放置するということが減り、子供の命を救えるケースもあることでしょう。

しかし子育て中の親のみならず、どんな人も
「虐待を許したり、見逃してはいけない」
と敏感になることで、外食やスーパーでの買い物などで子供が少し泣いてしまうだけで、
周りから、虐待していると思われるんじゃないか
と、育児を楽しめず、常に緊張を強いられている親も増えています。

虐待のニュースが出るたび、
「虐待するくらいなら産まなければいいのに」
「人間として最低」
などと過剰な批判が飛び交うことが、普通の親を完ぺき主義に追い込み、虐待する親に変えてしまうのかもしれません

友達から
「子供をたたいてしまう」
などと打ち明けられても、すぐさま最低だとレッテルを貼らず、同じ親として人として、お互い思いやりを持ちたいものです。

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この記事を書いた人
Noraja

1児の母。
ノラ猫が増えないように、捕獲や不妊去勢手術をする『地域猫活動』に興味あり。
趣味は絵や文章を書くこと、景色を眺める事、人の話を聞くこと。

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